体育器具
二重、三重の地震対策が行われている 吊下式バスケットゴールなので、 もしものときも体育館を安心して使えます。
教頭 井津 章先生
2016年の熊本地震を経験して、地震対策の大切さを痛感しました。
吊下式バスケットゴールの導入は、2005年の体育館新築当時になります。2016年4月14日に発生した熊本地震では、校舎に大きな被害はなかったのですが、体育館は既に設置されていたバスケットゴール以外の非構造部材が被害を受けたので、立ち入り禁止となってしまいました。そこで、まず体育館の非構造部材に対する地震対策を行い、その後、吊下式バスケットゴールの耐震化工事を行うことになりました。施工されたのは、6か月後の10月です。耐震化工事は2日ほどで終わりましたので、授業の対応などで大きな問題はありませんでしたよ。今振り返ってみると、熊本では大きな地震がなかったため、地震対策についてあまり深く考えていませんでしたね。しかし、熊本地震を経験して、しっかり対策を講じる必要があると強く思いました。特に学校施設は地域の避難所の役割も担っていますので、震災が起きても体育館を安心して使えなければいけません。そのため、今回の吊下式バスケットゴールの耐震化工事では、何より安全性にこだわりました。
耐震化ユニットや防振化ユニットなどの設置により、安心感が高まりました。
セノーの吊下式バスケットゴールは、ワイヤーの補強だけではなく、天井にH鋼を何か所か設置することで安全性を高めています。私たちはさらに安全性を高めるために、耐震化ユニットや防振化ユニット、急速降下緩衝装置を設置することにしました。最初は、耐震化ユニットなどについてよく知らなかったので、地震が発生した場合、どのくらい耐えるのかな、と思っていたんですよ。しかし、セノーの方から説明を聞き、今はとても満足しています。例えば、体育の授業中に地震が起きると、子どもたちは不安を感じてしまいますが、ギシギシした音を抑えることができれば、不安を小さくすることができます。そして急速降下緩衝装置は、建物への被害を小さくしてくれますし、落下速度が遅くなるので、もしものとき、逃げる時間を稼ぐことができますから安心ですね。実は、吊下式バスケットゴールを選んだのは、私たちではなくて設計事務所なんです。専門家である設計事務所の方も、きっとこの安全性を評価したんでしょうね。