インタビュー前半ではコロナウィルス感染拡大による影響やその中で新しくセノーが取り組んだこと。力を入れているフィットネス事業や海外事業などについてお伝えします。インタビュー後半では働き方の変化、これからセノーが目指すところ、求める人材像についてお話しします。
4月に新入社員を迎える入社式が中止となり、オンラインで新入社員教育を実施したことはとても衝撃的でした。また非常事態宣言の中、経験したことのない営業活動の難しさと、多くの競技大会あるいは学校での授業や部活動ができなくなるという現実にとてもショックを受けました。
会社の業績については、よく耐えてこの業績で留まっているなというのが第一印象です。不慣れな仕事のやり方を本当に多くの社員が懸命に学びながら仕事に支障がでないようにしたことが、業績の落ち込みを最小限にとどめてくれた要因ではないかと感じます。
コロナ禍は大変な環境でもありますが、どのように安全にスポーツをするのかという新しい学び、そして社会に貢献できることは何かということを考えるよい機会となりました。トレーニングジムの飛沫感染対策パーテーション開発はそういった環境の中で生まれた知恵であると感じます。
コロナ禍でもフィットネスの分野で非常に嬉しい話題がありました。20年あまり継続しているNuStep(ニューステップ)と呼ばれる高齢者の健康増進・リハビリテーションをサポートする製品の販売台数が8,000台に到達しました。販売開始当時では想像できなかったところまでご利用いただき本当に嬉しいニュースだったと感じています。同様に私たちが健康分野・フィットネス分野で次の未来を創る製品の開発も順調に進んでおります。2021年4月にはデビューできる予定です。社員とともにみなさんとその製品を楽しみにしたいと思います。
2020年度はほとんどの国際競技大会が中止となった1年でした。しかし私たちはこのコロナ禍は必ず終息し、その後に再びスポーツ競技大会が開催されると信じて器具の開発を続けています。その結果、アジアのメーカーで初めてのバスケットゴール国際認定取得のほか、障害者スポーツの分野でもシッティングバレーにかかわる器具の国際認定を取得することができました。
現在セノーグループではバスケットボール、バレーボール、体操が主力製品ですが、バドミントンの器具にも挑戦、ネットは国際認定の取得に成功しました。ぜひともコロナ終息後には多くのスポーツシーンでお役に立ちたい、そして障害者スポーツ分野でも大いに手掛けていきたいと考えています。
リモートワーク推進ということで私たちも、在宅勤務あるいは時差出勤という取り組みを推進してきました。「この部分は在宅でできる仕事にしよう」あるいは「これは全員ができる仕事にしていこう」といった取り組みがずいぶん進んできたと感じています。
背景には多くの若い社員が、リモート環境でも多くの人に情報を届けようという考えで、リモートワーク向けのWEB教材を作成し、これらが充実したことは、若いひとたちの柔軟な思想が、こういう状況において大いに発揮されたことは非常に嬉しく思います。
競技施設分野は現在の国内6割のシェアをしっかり守り、磨きをかけ、さらに国内で築き上げてきた力を海外の多くの国にお届けし貢献していきたいと考えています。またフィットネスの分野では少子高齢化、高齢者の健康寿命延伸という課題にしっかりと向き合い、競技者のみならず高齢者の方々にも喜んでいただく効果のある製品の開発をしていきます。コロナ禍において健康づくりは決してスポーツ施設でするものだけではない、「家庭でもできる」、「ひとりでもできる」というニーズが一層高まりました。ホームユースでお役にたてる製品開発にも取り組んでいきたいと思います。ぜひご期待ください。
セノーグループ社員およびセノーの入社を希望する方々に常々期待している人材像は3F(Fighting Spirit, Fairplay, Friendship)・3S(Speed, Simple, Smile)です。この要素をしっかりと磨いてくだされば、スポーツ企業の社員として大きな活躍ができると思います。